Tokyo Jazz 2008.8.31 Night Session
S U P E R P L A Y E R S
George Benson
George Benson(g,vo), Michael O’Neill(g,vo), Stanley Banks(b), Mark Simmons(ds), Thom Hall(kb), David Garfield(kb)
ジョージ・ベンソンのライブは、もういつ聞いても同じだと思う人はいるかもしれません。
でも、ベンソンほどになると、たとえ同じ曲、変わり映えのないアレンジ、新鮮味のないステージだったとしても、生で聞けるならばやはりベンソンの歌とギターを聞きたくなります。
それは例えばあまりに素晴らしい絵画を何度でも見たくなる感覚に近いと言いましょうか。
今回も以前見たステージと違いはあまり見つかりませんでしたが、ベンソンの歌声や、あの独特のギターには参ってしまいます。
円熟といえば、もう円熟しきったベンソンですが、ここまでくればもう名人芸。
その名人芸の域にある演奏を楽しませてもらいました。
1. Love × Love
2. Affirmation
3. Being Workout
4. Turn Your Lave Araund
5. Nothing Gonna Change my Love For You
6. In Your Eyes
7. Beyond the Sea (La Mer)
8. Love Ballad
9. Got To Be There
10. On Broadway
FOURPLAY
Bob James(p), Nathan East(b,vo), Larry Carlton(g), Harvey Mason(ds)

Fourplayもいつのまにか随分と長く続いているバンドになりましたね。
周知のとおり、初代ギタリストがリー・リトナーで、それを引き継いだのが現ギタリストのラリー・カールトン。
今回のライブのレパートリーは意外にリー時代のものも多いようで、同曲のカールトン版としての聞き比べが楽しめました。
それとカールトンの場合、あまりFourplayにはブルースを取り入れないのか、ちょっとブルースを脱したFusionプレイになっていたかと思います。 逆にボブ・ジェームス、ネイザン・イーストは持ち味を出していますね。
ボブのキーボードのマジックはこのバンドでは上手く活かされているし、むしろ昨年のボブのバンドよりもFourplayの方が「らしさ」が出ている気がします。
ネイザン・イーストはベースだけでなく、ファルセット・ヴォイスが聴けるのもFourplayの楽しみの一つ・・・今回も楽しませてくれました。
ハーヴィー・メイソンもFusionを演奏する時の最上のプレイを聴かせてくれています。

今回面白かったのは、演奏のブレイクでパントマイムのようにメンバー全員がピタっととまるパフォーマンス。
これは見せることでも楽しませようというバンドの意図があってのことでしょう。
全員決まってましたが、特にハーヴィー・メイソンのすごく不自然なところで止まっていたのが可笑しかったですね。

気持ちよいスムース・サウンドを聞かせてくれましたが、アンコールでファースト・アルバムに収録されている"BALIRUN"
この曲は当然リトナーの頃の曲ですが、そのカールトン・バージョンが聞けたというのも面白かったです。
そしてFourplayのライブは終了しましたが、メンバーはステージ上にそのまま残り、休憩無しで次のJamに移行しました。

1. Chant
2. Blues Force
3. 101 Eastbound
4. Fortune Teller
5. Amazing Grace
6. Tally Ho
en. Balirun

TOKYO JAZZ SUPER JAM featuring FOURPLAY and David Sanborn
Bob James(p), Nathan East(b), Larry Carlton(g), Harvey Mason(ds), David Sanborn(sax), Ricky Peterson(kb), Sam Moore(vo), Larry Etkin(tp), Dan Cipriano(sax), Kiyoshi Ohno(bs), Taisei Aoki(tb)

今回の東京JAZZはハプニングに富み、思ってもみない事が多かったですが、最後の最後も驚かせてもらいました。

Fourplayのアンコール終了後、そのままJamに移り、デヴィッド・サンボーンとリッキー・ピターソンが加わりました。
演奏した"MAPUTO"は前々日にサンボーンのバンドでも演奏されていたのですが、こちらのJamの演奏とは意味が違います。
この曲は元々デヴィッド・サンボーンとボブ・ジェームスの共作「ダブル・ヴィジョン」に収録され、そしてFusionの名盤としてCDで聴くことができます。
しかし、よもやその中の曲を生演奏で、それもサンボーンとボブの共演で聞く日が来るとは思ってもみませんでした。
まさにここでの演奏は「ダブル・ヴィジョン」のリユニオンです。

そしてもう一つ驚くことが起きました。
昼に出ていたサム・ムーアが加わり、ジャコ・パストリアスのファースト・アルバム収録の"COME ON COME OVER"が始まったんです。

この曲もまた生演奏で聞く日が来るとは思ってもみませんでした。
もう、「ジャコ・パストリアスの肖像」は何度聞き返したことでしょう。
その中でもサム&デイブの加わったCOME ON COME OVER"はボーカルメインで異色でした。
さすがにジャコの生演奏はもう聞くことは出来ないのですが、そこに参加しているサム&デイブの片方のサム・ムーアということで、これも1種のリユニオン。
ジャコ生前時もそんなに生演奏で聞ける曲だったでしょうか? とてもワクワクしました。

今回のの東京JAZZは本当に驚かされることの連続。非常に楽しい3日間だったと思います。
その締めくくりのスーパージャムで最後の最後まで驚かされ、そして楽しませてもらいました。

1. Maputo
2. You Don't Know Me
3. Come On Come Over



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Photo by アスワン
Reported by TKO

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