Tokyo Jazz 2008.8.29
M A S T E R' S G A R A
FRENCH JAZZ QUARTER ALL STARS
Eric Legnini(p), Mathias Allamane(b), Franck Agulhon(ds), Lionel Belmondo(sax,fl), Stephane Belmondo(tp, flh, shell), Fredrika Stahl(v)
Frech Jazz Quarter All Stars photo by Hideo Nakajima

フランスのJAZZというと前衛を思い浮かべますが、このバンドはストレートなハード・バップ。
はじめにビル・エバンス系のピアノトリオ、次にトランペットとサックスが加わりオーソドックスなハードバップ・クインテット、そしてまたそこにボーカルが加わってと、1曲ごとに違う面を見せます。
あまりよく知らないメンバーでしたが、さすがに東京JAZZの本ステージに出てくることだけはあって、なかなか良い演奏を聞かせてくれました。

1. CON ALMA (bass/piano)
2. BLEAK BEAUTY (pp/sax/piano)
3. MONUMENTAL MISMATCH (voice/tp)

日野皓正QUINTET
日野皓正(tp), 多田誠司(sax), 石井彰(p), 金澤英明(b), 和丸(ds)
Terumasa Hino Quintet photo by Hideo Nakajima

精神性の高いFree Jazzと呼べばいいでしょうか。
Freeですが、無駄な音がない。まるで暗闇の中の鋭い光のような演奏です。
日野のトランペットがエモーショナルに咆哮し、音を介してスピリッツがダイレクトに伝わってきます。
グループの全員の楽器の鳴り方がまるで違う次元を行っているんです。
非常にストイックで目が覚めるような、素晴らしい演奏を聞かせてくれました。

1. Love Dance
2. AM PM
3. FUNAKURA
4. Edges
5. 211 west 20th Street

RON CARTER QUARTET
Ron Carter(b), Payton Crossley(ds), Stephen Scott(p), Rolando Morales-Matos(perc)
Ron Carter Quartet photo by Hideo Nakajima

全員お揃いの白のコスチュームには驚かせてもらいました。あの、ロン・カーターが・・・なかなかやるもんですね。
ベース、ピアノ、ドラムにパーカッションという変則カルテット。リーダーがベースだけに、渋い演奏でした。
音楽は非常にリラックスしたもので、JAZZだけでなく、ボサノバなども楽しませてくれます。
それと出るかな?と期待したマイルス・デイビス・ナンバーというと、"セブン・ステップ・トゥ・ヘブン"と"マイ・ファニー・ヴァレンタイン"。
かなりマイルスとは方向性も違い、だいぶ崩して、そして良い意味でゆるい演奏ですね。
そのゆるさが堪らなく心地よく、肩の力が抜けて、音楽を楽しませてくれました。

1. 595
2. Mr. Bowtie
3. Seven Steps
4. Flaminco Sketches
5. Orephus (bass solo)
6. My Funny Valentine
DAVID SANBORN
David Sanborn(sax), David Sanborn(kb), Nicky Moroch(g), James Genus(b), Gene Lake(ds)
David Sanborn/James Genus photo by Hideo Nakajima

遂に東京JAZZにデヴィッド・サンボーン登場。
今回は3日間全てサンボーンが出演する、サンボーンの年だったんですね。
まずはサンボーン自身のグループですが、内容的には本サイト橋氏がレポートした大阪のものとほとんど一緒です。
近作リリースされるCDはラテン、JAZZ、ブルースと、ちょっとそれまでのイメージからはずれる作品が続いていたのですが、ライブの方はあいかわらずのFusionを聞かせてくれています。

それにしてもサンボーンが吹き出すと、音楽に色彩が加わるというか、確実に空気が変わります。
こういうところからも、サンボーンは唯一無二の個性的なサックス奏者であることを再認識させてくれますね。
共演者ではジーン・レイクのドラム・ソロが良かったです。世間一般ではあまり面白くないドラム・ソロが多い中、久し振りに上手く構成されてキメが効いているドラム・ソロを聞いた気がします。

そしてシメは"ソウル・セレナーデ"。この曲はその昔1990年頃に読売ランド・イーストで聞いたんですよね。
結構昔から演奏していた曲ですが、そういや当時のメンバーにはギターに、1か月前に夭逝した故ハイラム・ブロックが並んで演奏していたのを思い出します。
今回はJazzフェスだけに時間は短かったのですが、短い時間の中に集中して充実したパフォーマンスで魅せてくれたと思います。

1. Full House
2. Brother Ray
3. Smile
4. Maputo
5. Tin Tin Deo
6. bBenny
7. Soul Serenade



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Photo by Hideo Nakajima
Reported by TKO

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