Tokyo Jazz 2016.9.3 Night Session
J A Z Z   S U P R E M E
パット・メセニー&クリスチャン・マクブライド
Pat Metheny (g), Christian McBride (b)
photo by (c)岡 利恵子/(c)Rieko Oka (c)15th TOKYO JAZZ FESTIVALphoto by (c)中嶌英雄/(c)Hideo Nakajima (c)15th TOKYO JAZZ FESTIVAL

パット・メセニーもとうとう東京JAZZに登場した。
まずは小手調べというところか、グループでもユニティ・バンドでも無く、ベースとのデュエットだ。
ベースとのデュエットというと、チャーリー・ヘイデンとの「Beyond Missouri Sky」を思い出す。
ただ、ヘイデンとはカバーが多かったのに対し、このライブはメセニーのオリジナルが多く演奏された。

1曲目からBright Size Lifeをデュオで聞けるなんて、もうメセニーのやる気を感じてしまう。
"James"なんて、メセニー・ファンにしたら、まさにキラーチューンだよなぁ・・・と思う。

優しく、音に慈しみを込めるメセニーのギターフレーズが心地よい。
マクブライドのベースも寄り添い、サポートする。

思っていたよりもメセニーのギターの音色が硬質な気がする。
アタック音が強く、そして張りのある音だ。

今回はまだメセニーには、東京Jazzはアウェイではないかと思う。
メセニーのライブでの観客の盛り上がり方は、本来はこんなものではないはずだ。
でも、いつか東京Jazzでも、メセニーの単独公演のようなスタンディング・オベーションが起きることを予感する。


1. Bright Size Life
2. Gentle Rain
3. Question And Answer
4. Here's that Rainy day
5. James
6. Always and forever
7. The Calling Me
8. Double Guatemala
9. Little Sunflower
photo by (c)中嶌英雄/(c)Hideo Nakajima (c)14th TOKYO JAZZ FESTIVALphoto by (c)中嶌英雄/(c)Hideo Nakajima (c)14th TOKYO JAZZ FESTIVAL


アロルド・ロペス・ヌッサ
Harold Lopez Nussa (p), Ruy Adrian Lopez Nussa (ds), Alune Wade (b, vo)
photo by (c)中嶌英雄/(c)Hideo Nakajima (c)14th TOKYO JAZZ FESTIVALphoto by (c)中嶌英雄/(c)Hideo Nakajima (c)14th TOKYO JAZZ FESTIVAL

ラテンJAZZというジャンルがあるように、非常にラテン色の濃いピアノトリオである。
キュ−バというと、ゴンサロ・ルバルカバの超絶テクニックを思い起こすが、このトリオもレベルが高い。
こういう米国以外の凄いJazzを聴くと、なにか羨ましくなってしまう。
情熱的かつパワフル・・・・こんな枕詞が似合うラテンJAZZだから国を問わず、多くの人々を魅了するのであろう。


1. Feria
2. Me Voy Pa Cuba
3. Paseo
4. Mama
5. Los Munecos
6. New Day
7. Bacalao Con Pan
photo by (c)中嶌英雄/(c)Hideo Nakajima (c)15th TOKYO JAZZ FESTIVALphoto by (c)中嶌英雄/(c)Hideo Nakajima (c)15th TOKYO JAZZ FESTIVAL




渡辺貞夫 BEBOP NIGHT featuring ウォレス・ルーニー(tp)、ビリー・チャイルズ(p)、ジェフ“テイン”ワッツ(ds)、ベン・ウィリアムス(b)
Sadao Watanabe (sax), Wallace Roney(tp), Billy Childs(p), Jeff "Tain" Watts(ds), Ben Williams(b)
photo by (c)岡 利恵子/(c)Rieko Oka (c)15th TOKYO JAZZ FESTIVALphoto by (c)中嶌英雄/(c)Hideo Nakajima (c)15th TOKYO JAZZ FESTIVALphoto by (c)岡 利恵子/(c)Rieko Oka (c)15th TOKYO JAZZ FESTIVALphoto by (c)岡 利恵子/(c)Rieko Oka (c)15th TOKYO JAZZ FESTIVAL

久々にナベサダが東京Jazzに登場した。 これまではハンク・ジョーンズとの共演だったりで、リーダーとしては初めてだ。 ただ、ナベサダには珍しく2ホーンのJazzのカルテットという、他では聞けない編成だ、

ジェフ・ワッツはブラバスクラブ以来ということなので、そんなに久しぶりだったとは知らなかった。 またビリー・チャイルズとも初共演ということで、結構フレッシュな顔合わせらしい。

胸のすくようなハードバップ(ビバップとは言っていたけど)・・・・それを絵にかいたようなのがこの演奏だ。 ナベサダのJazzというとワンホーンが当たり前だった。 ナベサダのこのようなプレイは初めて聴くのだが、これが凄く良いのだ。 もちろん、ここでのナベサダはFusionではない。純然たるJazz以外のなにものでもない。 アルトの音色にが隠しようのない哀愁が漂い、4ビートなのにメロディアスなソロが繰り広げられる。

ウォレス・ルーニーも素敵なソロを吹く。 デビュー当時はマイルス・ディヴィスのおっかけみたいなところがあったけど、今やベテランの域に入り、堂々としたものである。 マイルスをはじめ、多くのトランペッター(フレディ・ハバードとか)が鬼籍に入り、数少ない期待したいベテランかもしれない。 もう個性が確立し、ウォレスならではのソロを回すが、時折マイルスっぽいフレーズが出てくるとニヤリとしてしまう。

ビリー・チャイルズも、昔はフレディ・ハバードのバンドに居て、かなり期待の大きかったピアニストだった。 久しぶりにその名前を聞いたと思ったら、まさか生で聞けるとは思わなかった。 これがまたジャジーで良いソロを取るので嬉しくなってしまう。 今までこんな良いピアニストが何をやってたのだろう?と思ってしまうのだ。 ちなみにナベサダとビリーはライブの前日まで面識がなかったらしい。 なのに、結構合っているピアニストではないかと思う。

全体的にナベサダを聞いたというよりも、なかなか面白いJazzを聞いたという満足感の方が上回る。 この面子でのCDでないかな?とつい期待してしまう。


1. TOKYO DATING
2. 3.10 BLUES
3. TADD'S DELIGHT
4. SOLITUDE
5. EPISODE
6. MOOSE THE MOOCHE
7. GROOVIN' HIGH


photo by (c)中嶌英雄/(c)Hideo Nakajima (c)15th TOKYO JAZZ FESTIVALphoto by (c)中嶌英雄/(c)Hideo Nakajima (c)15th TOKYO JAZZ FESTIVAL




All Rights Reserved by Cyber Fusion - jazzfusion.com
写真無断転載禁止のお願い
Photo by (c)中嶌英雄/(c)Hideo Nakajima  (c)岡 利恵子/(c)Rieko Oka (c)15th TOKYO JAZZ FESTIVAL
Reported by TKO

9/3 Day 9/3 Night 9/6 Day 9/6 Night