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1: 路地裏の七面鳥 (水野正敏)

Nervioとは強力なRhythm陣を抱えていながらAmbient系の音空間が生まれるという不思議さを持つ。
その特徴を活かすべくこの曲を作曲。強力なRhythmへと流れる前の部分にマリンバ系の音色で浮遊感を作った。この音色はD-50やM-1というエフェクター内蔵シンセが巷に出回りだしてから、その当時の環境音楽家といわれる人達が使い始めた。
その後、Pat Methenyがこの音色とSyn. Pad、そしてブラジル系Rhythmと融合させてポピュラーにもなった。
Rhythm部分のBassは4 beatとトゥンバオを併用、八尋+岩瀬両氏には思うがままに好きに叩いてもらった。Solistは新澤・音川両氏とFadeOut部分で八尋+岩瀬両氏にも遊んでもらった。
2: Quark Dance (新澤健一郎)

昨年、Nervioのレコ発ツアーも終わり、さぁ次の一手は?という時に書いた曲がこの「Quark Dance」です。
何かこう、ピアノとベースでかっちり骨組みのある感じの曲を書きたいという発想から出発したのですが(最初はFunkっぽかった)、リハなどを経て、なんとも変態ブラジルなグルーブを持った曲になりました。この曲が、ずっとPartido Alto(パルチード・アルト〜ブラジルの代表的なリズムパターンの一つ)に乗っかって進んでいることを作者よりも早くに見抜いたヤヒロさん、鋭いです。
「アタマ食い」な骨組み。一方で水野さんは”Mizuno METHOD”で「アタマ抜き」と表明しているように、微妙に解釈がズレてます。
これが絶妙に作用して、何とも言えなく面白い音楽になっているのですからNervioは不思議なバンドです。
確かに、これを「はい〜、バルジダルトね〜」とやってしまうと、つまらない曲になってしまうかもしれません。そういうところも含めて、このバンドのセンスなのでしょう。
さて、私がこの曲で弾いているのはピアノだけなんですが、シンセが鳴っている感覚に陥るようなサウンド、というのも目指してみました。
わたし的なNervioの「次の一手」として妙手を打てたのでは、と感じています。


3: Magnet  (新澤健一郎)

Tappyの叩くセカンドラインのタイコが聴きたくて、「よし、スペース・ビックバンドにしよう」と勇んで書き始めた曲ですが、謎。ポップなんだかアバンギャルドなんだか、、、無国籍なサウンドです。
冒頭に登場するキャッチーな(、と私は勝手に思っている)リフを、レコーディングのやりはじめに安っちいストリングスの音で出していたら、メンバーには良からぬイマジネーションが湧いてきてしまって大変でした。
まぁ、アルバム1枚に一つくらいは、そう言う曲が出て来ちゃうみたいです(笑)。
ちなみに1stアルバムではTreasure Huntがそれでした、、、。さて、CD「Alma」の為の曲を作るにあたって、いかにもNervioらしい曲と、Nervioの別の可能性が界間見えそうな曲の両方を書くよう心掛けましたが(2枚目でいきなり自己模倣なんてイヤだものね〜)、この曲は後者に属しますね。
色々な試みが散りばまったお陰で(?)サックスが右端のほうに追いやられてしまいました。後半にはちょっとした仕掛けも登場して、磁力線がゆがんでいくサマが見えて来ませんか!


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