Steve Khan「The Green Field」55 Records(FNCJ-5512)2005 - Japan  
              

Steve Khan(g),John Patitucci(ac-b),Jack DeJohnette(ds),
Manolo Badrena(perc),Ralph Irizarry(timbales),Roberto Quintero(perc)

●骨太いストレート系 ○明るく爽やか系 ○骨太系と爽やか系の中間
○R&B ○ブラック系   ○歌物・NAC/AOR 系
○ラテン系(□ブラジル系 □サルサ系 □カリプソ系)
○ユーロ系 ●JAZZ系 ○JAZZとFUSIONの中間系
○ブルース系 ○ロック系   ●ECM系

スティーブ・カーンが、久々にギタートリオ中心による新作をリリースしました。
今回もギタートリオになってのJazz路線延長線上の4ビート作品になっています。
そしてJazzカバー曲も多く、オーネット・コールマン、ハービー・ハンコック、ウエイン・ショーター、セロニアス・モンクと興味深い人たちの曲が並びます。

今回の演奏はところどころECMっぽい部分が露見し、シンセの被せ方やふわっとした感じもかなりECMっぽい感じを受けました。まるでジョン・アバークロンビーやラルフ・タウナーといったところの雰囲気を感じます。
それと相反してラテン風の曲では、また違った一面を見せますし、浮遊感漂うモンクのカバーも楽しいです。

アイウィットネス以後のカーンのギター・スタイルは繊細で微妙なニュアンス溢れるものなのですが、本作は更にそれが深化しているような感じを受けました。
デディケートに故エルビン・ジョーンズ、故ドン・グロルニック、故ティト・プエンテ、故ウィリー・ボボと、そういう心情が反映されているのかもしれません。
また、共演のジャック・デジョネットのドラムがまた素晴らしく、ベースのパティトゥーチとあいまってコアな4ビートを刻みます。

それとふと気づけば、このアルバム・ジャケットはカーンが長年使ってきたフォロンの絵ではありません。
そういう部分からも、9年の間のカーンの変化という部分が何かしら表れているのではないかと思われます。

そしてそれは圧巻である18分にもおよぶ最後の曲で爆発します。18分もの曲を入れるというなんてカーンでは考えられなかったのですが、カーン、デジョネット、パティトゥーチ、バドレーナのガップリ組んだインタープレイがここまで行ってしまえるのでしょう。
これまでカーンの4ビートはそれほど気にかけて無かったのですが、本作はかなり傾聴に値する力作に思います。

# カーンの4ビートは本作でぐっと来ました。(TKO)
 
 
   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out_of_melody/code
Conservative                     Progresseve/Tricky
Ensemble                     Interplay