だるま屋「Yamaruda」自主制作 (-) 2004 - JAPAN 

町田浩明(drs,per、PGM) 岸川恭子(voice) 野田博(b)
○骨太いストレート系 ●明るく爽やか系 ○骨太系と爽やか系の中間
○R&B ○ブラック系 ●歌物・NAC/AOR 系
○ラテン系 (□ブラジル系 □サルサ系 □カリプソ系)
○ユーロ系 ○JAZZ系 ○JAZZとFUSIONの中間系
○ブルース系 ○ロック系 ●だるま屋サウンド
 MicroStoneの町田浩明と岸川恭子の二人の実験的ユニットの三枚目です。今回はゲストとしてTKBの野田博がベースで参加しています。
冒頭で実験的ユニットと定義してしまったのは、過去の作品が”アイデア”が音楽を表現している”手段”ではなく”目的"となってしまったように感じたからです。

 本作ではそのアイディアが”目的”ではなく”手段”として使われており、実験的・マニアックなサウンドは、よりポップになり聴き易く変身してます。
ボイス一辺倒だったものが歌詞が入り、大きな変化がありました。

 私個人的な好みからいうと、今回の変身は大賛成です。
いろんなアイディアを試すことは重要であると思いますが、聞かせる音楽にいつかは結び付けることが最終目的。
そういう意味で岸川のボイスのパワーと歌唱力、そしてオーバーダビングのハーモニー、日本的なメロディなど、今回のアルバムで一応結論を出したことは良い選択であったと思います。

 さて、このアルバムにはCyberFusionのテーマソングとして使わせてもらっているTKBの「夜汽車」が収録されてます。
TKBのサウンドはインスト、Beat The Clubの時は歌詞付きサウンドでした。
今回は岸川の最も得意とするボイスにオーバーダビングのコーラスが被せられ、今までの演奏とまた一味違って幻想的・リリカルになってます。
面白いのはフェイズ/フランジャー系のエフェクターをかけたループのリズム。この効果音というか効果リズムをドラマーがよく入れたなぁ、、ということです。

ドラマーはあまり打ち込みのリズムは好きではないと勝手に思い込んでいたので、この選択には非常に好意を持てます。
この打ち込みを入れたことで全体にスリリングなリズムの緊張感のようなものを感じ、非常に効果的だと思います。
普通に考えるとブラシだけで処理してしまいますからね。

 他も歌詞入りのボーカル曲はポップ、R&B、バラードと岸川の歌唱力をよく生かしたメロディと構成になっており聴かせるサウンドになってます。
全体的に前の作品より、良い意味でポップになり、より多くの人に共感できるサウンドになり私自身も自信を持ってお勧めできるサウンドだと思います。

 一つ、注文をつけると小曲がまだアイディアやインスピレーションの範疇に収まっているものがあります。
全15曲と小曲が曲と曲のつなぎになっているものがありますが、ここのところ煮詰めて曲として完成させ、全10曲ぐらいに凝縮して一つの曲で変化を持たせるなど、”曲作り"に重点を置いてはいかがか、と思うものがありました。

 一つのアイディアなんですが、例えば「Take the "A" Train」をだるま屋風にアレンジして(野田のスラップベースを入れても面白いと思う)ホーンセクションを全て岸川のボイス(勿論多重録音)にして、英語の歌詞で歌うような大作をど〜んとあってもいいかなぁ、、、と思いました。

 最後に町田のドラムは以前と変わりましたねぇ。以前は自分を主張し過ぎて、全体の音楽の協調性という意味で私自身疑問を持っていました。
テクニックがある上手すぎるドラマーの陥り易い欠点だと思うんですが、この作品ではそういった主張し過ぎる面が感じなくなりました。
す〜っとリズムが入ってきます。所々にキラッと光るドラミングやコンビネイションがあり、「上手いドラマー」だと感じるようになりました。
全体的な音楽と一体感のあるリズムを感じる作品になっていると思います。

 このユニットには益々、目が離せなくなりました。
お買い求めはメールで。darumarimbo@s7.dion.ne.jp
夜汽車の試聴も可能です。

準脳味噌錯乱級!!買いっ!!!!!!!!(アスワン)

   
Slow                 Speedy
Light               Heavy
Mellow               Hard
Lyrical                 Cool
Melodious                 Out of melody/code
Conservative               Progresseve/Tricky
Ensemble                 Interplay
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