Mike Mainieri Live in Tokyo

MIKE MAINIERI LIVE AT BLUE NOTE TOKYO


12.20.1996(FRI) 2nd SET

Mike Mainieri(vib)
Warren Bernhardt(pf)
Anthony Jackson(b)
Bob Mintzer(ts)
Omar Hakim(drs)
Mike Mainieri



92年にSTEPS AHEAD を見て以来の彼らのLiveです.
今回のメンバーはW.Bernhardt(pf) A.Jackson(b) B.Mintzer(ts) O.Hakim(drs)という7the Ave. のLiveとEddie Gomez が違うだけで他のメンバーは一緒です.
あのサウンドになるのか、STEPS のサウンドかSTEPS AHEAD のサウンドになるのか、全く予想が出来ないままステージが始まりました.

「AN AMERICAN DIARY 」に収録されているクラシックの曲を取り上げたコンテンポラリJAZZから幕を明けました.
O.ハキムのパワフルなドラム、それに応える様にA.JACKSON が重いベース、イマジネーション溢れるW.バンハートのピアノ、B.ミンツァーの鋭いフレーズのサクッス、そして全体を引き締める様なM.マイニエリのヴァイブの音が炸裂してハッと息を飲む様な緊張感を感じました.

3曲目には「SARA'S TOUCH」!!ピアノがW.バンハートです.(この曲は元々、彼の「MANHATTAN UPDATE」で最初に発表されました)
W.バーンハートのピアノソロで始まりましたが、ソロがこの曲のメロディを奏でます.
そうすると会場のあちらこちらから「サラズ・タッチだ」「サラズ・タッチだ..... 」という囁きが聞こえ、B.ミンツァ〜がこの曲のメロディを吹きはじめると会場は興奮のるつぼと化しました. テーマに続くM.マイニエリの幻想的なヴァイブの音は今も昔も変わる事のない魅力的な音色です.
この曲で会場の熱気は一気にピークに達して、その後彼のソロアルバムの曲や、STEPS 時代の馴染みのある曲が続き、彼の過去から現在までの音を堪能する事が出来ました.

彼は風邪で体調が悪いにも係わらずヴァイブから産みだされる音は他のメンバーに新たなインプロビゼイションの芽を植えつけたかの様に、フレーズがフレーズを産む様な、「楽器によるバトル」しかも全体的に「ハーモニー」を感じるスリリングなプレイでした.
今回のこのバンドは一つの試みであり、このメンバーでの作品は今後未定だそうです
がSTEPS ではなく又Steps Ahead でもない「M.Mainieri World」を十分に感じさせるサウンドであったと思います.
(アスワン)

Photography by Terukazu Ashida
Copyright 1996 by CyberFusion

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