フラジャイル ライブ・レポート


1999.1.4 大阪ロイヤルホース

矢堀孝一
(guitar)
水野正敏(bass)
菅沼孝三(drums)
世紀末の1999年の幕開けをFragileは大阪で迎えた。
開演7時半の10分前に会場の大阪の老舗ジャズクラブのロイヤルホースに辿り着いたが既に店はすでに超満員、一番後ろの席しか空いていなかった。

さて、ライブが始まっての第一印象は思ったほど音がデカくない。実は生のフラジャイルは初体験で大音量という評判を聞いていたのでちょっと意外だった。

ファースト・セットは正月ボケのせいか、またPAのモニターのバランスが悪いことも災いして、もうひとつ乗り切れない様子で進行する。それでも菅沼孝三の5拍4連をベースにした曲などフラジャイルらしい曲を連発する。

セカンド・セットは新曲で1月末にニューヨークで録音されるという曲からスタートする。ほとんどヘヴィメタな曲で構成は複雑怪奇な曲。ニュー・アルバムではゲストのマイク・スターンと矢堀孝一のギター・バトルが予定されているとのことで、これは楽しみだ。セカンド・セットはPAのバランスもよくなってきて徐々にエンジンがかかってくる。

切れのいいカッティングで始まるお馴染みの変拍子の曲「Handle With Care」で一気に盛り上げてくれる。アンコールは4ビートのスタンダードを披露してくれるが、これは高速タテノリ(?)メタル風で完全にフラジャイル流でしめくくってくれた。もう少し音響面がしっかりしていればいうことがないライブだったのだが、正月の眠気を吹き飛ばしてくれるような痛快な演奏だった。4枚目のアルバムは春には発売されるとのことで、どのような音を聞かせてくれるのか待ち遠しい。(橋 雅人)




Photography by Masato Hashi
Copyright 1999 by CyberFusion