神保 彰 Interview



神保彰メッセージ
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神保彰氏が6月25日、10枚目のソロアルバムをリリースしました。タイトルは「STONE BUTTERFLY」(アルファミュージック)。櫻井哲夫氏とのユニットであるJIMSAKU、サポートドラマーとして参加しているカシオペア、熱帯ジャズ楽団、野呂一生氏とのI&Aプロジェクトなど多岐にわたって活動中の神保氏。お忙しいスケジュールの中、5月31日のJIMSAKU100%のライブの日に取材にうかがいました。前日の大阪ライブから直接ピットイン入りしているにもかかわらず、疲れた様子もなくとてもお元気そう。神保氏のソロアルバムはメロディが綺麗なゆったり雰囲気が特徴で、アメリカでも発売されています。現地のFMでもよく流れていて、なかなかの人気だとか。まず、「STONE BUTTERFLY」というタイトルの由来から聞いてみました。

神保.
最初は「BUTTERFLY」という名前にしようと思ったんです。これといった理由もないんですが、前作が「FLOWER」というタイトルだったので「花と蝶で森進一だ(笑)」なんて言ってまして。レコーディングでアメリカに行って、「BUTTERFLY」は「軽い」と評判が悪いんですよ。じゃあ、重しをつけようということで、石をつけたんです(笑)。でも、「STONE BUTTERFLY」ってちょっとイメージ的にも面白いし、気に入ってるんですよ。
今回は10枚目の作品で、10年間の集大成なんです。自分にとっても記念碑的な意味合いを持つ作品なので、曲選びに時間をかけました。曲も50〜60曲は作ったかな。歌が1曲、そして2枚目の「PALETTE」に入っていたLONELY STARというボーカルの曲をインストゥルメンタルでカバーしました。未発表の曲も入ってます。毎回何十曲ってかくので、ボツになった曲が相当数たまってるんですよ。その中で思い入れのある曲を取り上げました。

神保氏はカシオペア在籍中の1986年、1枚目のソロアルバム「COTTON」を発表。プロデュースは1作目からずっと、尺八奏者にしてハリウッドで映画音楽などを多数手がけた、松居和氏です。1989年の2枚目のソロアルバム「PALLETTE」以降は毎年ほぼ1枚のペース。JIMSAKUでも毎年1枚アルバムを作っており、その作曲ペ−スはすごいものがあります。毎年1枚のソロアルバムを出していく上ではプロデューサーの存在も大きいようです。

神保.
前回のソロアルバムを出してから一年がかりで作曲しています。アルバム制作にむけてその時期にかくっていうんじゃなくて、一年中かいてるんですよ。最近は旅が多くて忙しいもので、なかなか曲がかけないんですけど。家にいるときはだいたい1日1曲。気分がのれば2曲、3曲っていう日もあります。通し番号つけてるんですよ。800番台いったのかな?最近作曲から遠ざかっているので忘れちゃいましたが。この作品番号はコンピューターを使ってデモテープを作るようになってからつけはじめました。デモテープを作る前にギターでまず曲を作って、それから打ち込むんですよ。パッとイメージが浮かぶんじゃなくて、机の前に座って「さあ作ろう」と思わないとイメージが出てこないんです。作ろうと思うとだいたい1日1曲は出てくるようになってきたという感じですね。
曲選びは一人では無理で、松居和さんといつも一緒にやってるんです。松居さんに聴かせて、第1次選考30曲、第2次選考で15曲、最終的に10曲に絞っていくんです。30曲ぐらいたまると和さんに送って聴いてもらって。日常的に少しずつやってますね。
バラエティに富んだものが好きなので、いつも自分のアルバムは曲によってかなりカラーが違ったりしていたんです。でも、今回はアルバムを通して一つのトーンを出したいな、という気持ちがありまして。ある程度の年齢になってきましたから、そういう今までの積み重ねが見えるトーン、っていうのかな。
ドラマーだから、こう、ガーーッとプレイヤーとして叩きたいという欲求もあるんですけど。ソロアルバムはそういうものの発表の場ではないと思っているんです。ソングライターとか、サウンドを作っていく側面の自分というものを出したいと思っていて。非常に大人っぽい感じになっていると思います。今までのアルバムでは、サックスの曲があったり、ボーカルのものがあったり、ピアノのものがあったり、ギターがあったり。曲によってリード楽器が変わっていたんです。でも今回は一つのアルバムを通したカラーをつけるために、アコースティックピアノをかなり全面に出した音作りなんですね。松居慶子さんが全面参加みたいな形になっていて、6ー7曲で弾いてもらいました。アコースティックピアノというのが、今回の一つのカラーになってるんですよ。
かなり落ち着いた雰囲気のあるアルバムなんで、ベースもちょっと落ち着いた感じの人にやってほしくて、ベースはジミー・ジョンソンにお願いしました。ずっとジョン・ペーニャって人と一緒にやってたんですけど、ジョンがもう最近売れっ子になっちゃって、なかなかスケジュールが合わなくなっちゃったんです。ジミーさんと共演するのは初めてなんですよ。和さんが「次にはジミーがいいんじゃないかな。」って。すごく有名な人で、フレットレスをやらせると味が出るんですね。指弾きばっかりで、ベキベキやらない人なんですよ。桜井君とはまた違うタイプのベーシストで、すごく楽しかったです。
JIMSAKUの時とソロで、特に叩き方を変えようと思っているわけじゃないんですけど、あんまりドラムがドタバタやらない方が生きる音楽なんです。今回はレコード会社サイドの要請もあったんですが、日本版のみのボーナストラックということで、ドラム・キッズのためにドラムソロばっかりやってる曲も入っているんですよ。今回そのおまけが入ってるから11曲になっています。
和さんとは、プライベートでもよく会っていろいろ話しています。家がすごく近いっていうのもあるんですけど。毎回そんなに奇をてらって「今度はこういうのを」っていうんではなくて、「とにかくいいメロディの曲を選ぼう」という姿勢で、曲は日常的に選んでますね。

前作「FLOWER」は、イエロージャケッツのキーボーディスト、ラッセル・フェランテのピアノの音が特に印象的でした。彼は神保氏のソロアルバムに数多く参加しています。共演したいミュージシャンが多いことが毎回LAで録音する理由なのでしょうか。

神保.
ロサンゼルスで録ると、すごくこう、空気感っていうんですか。空気が録れるんですよ。なんでそうなのかは、いまだにわからないんですけど。日本で録音したのと確実に音が違うんですよね。なんかフワッとした空気感がロサンゼルスだと上手く録れるんです。で、日本でそうやろうと思っても、そうならないんです。
1980年に初めてロサンゼルス録音をしたんですよ。ドラムの音がすごく良く録れたんです。その時はスタジオや機材の違いやエンジニアの違いのせいかなと思ったんですけど。当時、機材的にも向こうは進んでましたから。でも、今はスタジオ機材に関していえば、日本が世界一なんですよね。とにかく何でも最先端のものが揃っているし、最高の環境なんです。だけど、出てくる音が東京の音なんですよ。当たり前なんですけどね。自分の音楽には、ロサンゼルスのフワッとした感じがすごく合うような気がするんです。東京だと「フワッ」とならないんですよ。
やっぱり、街の空気っていうのが音には出るんだと思いますね。日本にもいいミュージシャンはいっぱいいるんですよ。でも、一緒にやりたいミュージシャンが向こうにいることは確かです。ピアノのラッセル・フェランテとか。ラッセルも今回スケジュールが上手く合わなくて。イエロージャケッツのレコーディングと重なっちゃったんですよ。でも今回は松居慶子さんにすごくはまってるんで、慶子さんで良かったなと思っていますね。やっぱり女性だから、当然男のピアノとは違うじゃないですか。詩的なピアノを弾く人ですから。

ピアニスト松居慶子氏は松居和氏の奥様で、これまでに8枚のアルバムを全米・及び日本で発表しています。最新作は去年発売された「DREAM WALK」、このアルバムはアメリカではラジオ・チャートのジャズ部門でケニーGやグローバー・ワシントンJr.の新作を押さえて1位になる大ヒットとなりました。今年8月には日本で彼女のコンサートが予定されています。CSデジタル衛星放送PerfecTV!・CH278(スーパーノンフィクション地球の声)にて、JIMSAKUが番組ホスト&バンマスをつとめるセッション番組「THE MINT CLUB」を放送中ですが、慶子氏はそこでもレギュラーとして神保氏と共演しており、松居夫妻と神保氏のつながりはなかなか深いようです。


1989年、神保・櫻井氏はカシオペアを脱退、翌年JIMSAKUを結成しました。神保・櫻井時代のカシオペアのサウンドの切れ味の凄さというのは、誰もが認めるところでした。現在聴いても、そのクオリティの凄さには圧倒されます。それぞれ新生カシオペア、JIMSAKUとして活動が軌道に乗っているため旧カシオペアのメンバーでの演奏はないものと思われていました。ところが昨年10月カシオペアのドラマー熊谷徳明氏が脱退を表明し、後任が決まらないという事態に。今年になって、神保氏自らがサポートとして参加することになり、世間をあっといわせます。カシオペア・スペシャルサポート神保彰のライブが、今年の4月・5月に実現したのでした。カシオペアに参加することになったいきさつを詳しく伺いたいのですが?


神保.
熊谷君が突然去年の暮れにやめちゃったんですよね。突然の話だったんです。あそこは僕が抜けてから、結構ドラム変わってますよね。で、また新しいドラム探すのは疲れちゃうなと、思ったんじゃないですか。まあ、僕だったら古い曲も知ってますからね。サポートってことでメンバーじゃないんですよ。

昔の曲は、完璧に覚えてますね。身体が覚えているというか。ちゃんと構成も全部覚えていました。櫻井君はね、「ASAYAKE」っていう死ぬほどやった曲をいつか突然飛び入りで弾かされたら完璧に忘れてましたけど。3歩歩いたらもう忘れる。(笑)

櫻井.
タイミングだけじゃなくて、コードワークもあるじゃないですか。(笑)(神保氏に向かって)昔の曲とかもやってるの?
神保.
新しい曲が8割方だね。
野呂君、向谷君と一緒に演奏するのは、久しぶりでした。JIMSAKUでゲストに来てくれたりとか、野呂君のソロアルバムに叩きに行ったりしたりしてましたけどね。

複雑な心境もあるのではと推測されるのですが、カシオペアのライブでは終始笑顔を絶やさず、見事なドラミングを聴かせてくれました。キーボードの向谷氏のMC、「神保君だけ体型が変わってませんね」には笑ってしまいましたが。演奏面で昔とお互い、変わったなと思うことはあるのでしょうか。

神保.
向谷君の体型は確かに変わりましたね。(笑)でも抜けて10年たってないですから、久しぶりに一緒にやってもすぐ慣れてしまうんですね。自然にとけ込むっていうか。野呂君は野呂君、向谷君は向谷君だな、って気がしましたけどね。

5月にはカシオペアのレコーディングにも参加されたとか。

神保.
僕は日本で録って、ロサンゼルスは行かなかったんですよ。ロサンゼルスは、ハービー・メイソンのドラムを録りに別に行ったんです。僕は8曲、ハービーが3曲で11曲。昨日の大阪ではハービー・メイソンが叩いてる新曲をやったんですよ。GOLDEN RAINっていう曲なんですけど。ハービー・メイソンっぽく叩いて下さいってMCで振られて、彼のドラムの特徴は何ですか、っていうもんだから。「ハットとスネアが微妙にずれてるところなんですよ」ってね。ずれてるっていうか、それが味なんですよ。分析すればずれてるんだけど、聞くとすごく気持ちいいっていう。

神保氏が影響を受けたドラマーといえば、ハービー・メイソンとスティーブ・ガッド。ハービーとはカシオペア時代「EYES OF THE MIND」(1981)のプロデューサーとして出会っています。ハービーの「ずれてる」プレイを聴くには、わかりやすい例で何がおすすめなのでしょう。

神保.
ハービーの昔のアルバムってあんまりCD化されてないんですよ。ジョージ・ベンソンの「BREEZIN’」っていうアルバムでは、ハービーの神髄が堪能できるんじゃないかな。結構発売当時は大ヒットしたアルバムなんです。(注:1976年のアルバム。)それを聴くと、ハットとスネアが微妙にずれる気持ちよさっていうのが体験できますね。
櫻井.
あれは微妙じゃないよ。露骨にずれてる(笑)。昔ね、カシオペアにハービー・メイソンを迎えてツイン・ドラムで全国ツアーしたことがあるんですよ。そしたら神保君とハービーのドラムが、合わないの(笑)。興奮すると、ハービーがどんどん突っ込んで行くんですよ。
神保.
あれはおかしかったね。(笑)
櫻井.
正確に叩いたら上手いっていうもんじゃないんだよね。

この日のカメラマンとして取材に同行していただいたPATWEEKの久保氏がカシオペアの3枚目のアルバム「THUNDER LIVE」のLPを持参していたので、このアルバムの話も聞けました。T-スクェアのドラマー則竹氏は、高校生のときこのアルバムを聴きものすごいショックを受け、以後「死ぬほどコピーした」と語っています。久保氏によると、このライブ盤が出たときはそういう意味で大変な騒ぎだったとか。もちろん今でも日本のフュージョンの超・基本といえるアルバムです。
神保.

僕はこれがデビューだったんですよ。
聴き返したりはしないんですけど(笑)。でもね、この間昔カシオペアが大好きだったっていうレコーディングエンジニアがいて、スタジオの仕事で行った時にコントロールルームで大音響でサンダーライブがかかってるんですよ。「うわーーー」と思いましたけど、でも意外といい音してましたね。もう何年前になるんだろう。18年前ですよね。でも、結構いい音で録れてるな、って。

これはなかなか売ってなくて、最近やっと手に入れました。聴いてみたらとっても気に入ってます!! とお話ししたら何故かここで神保氏が「あはははは」と大受け。今、この作品を振り返ってみて、ご自分ではどう感じられるのでしょうか。

神保.
いや、自分の演奏っていうのは聴き返すと「ここは気になる、あそこも気になる」っていうものですから。でもやっぱりそのスタジオで大音響で久しぶりに聴いて、すごく未熟だけど今はこういうプレイはできないなって思いました。今は、こういうふうには絶対叩けないな、って。血気はやる若者(笑)。スキあらば、埋めちゃうみたいな。

神保氏といえば、トリガーシステムを使ったパフォーマンスが人間離れした凄さで有名です。トリガーシステムは簡単に言うとパッドや太鼓に一つずつセンサーを付け、そこを叩くとシンセの音が出る仕組みになっているもの。これを何通りにもプログラムしておいて、一人でドラムを叩きながらメロディーも叩くといったことができるのです。当然バスドラと同時にベースパターンが鳴るしかけ。JIMSAKU100%のライブなどでは、初めて聴いたらとても一人でこれだけの音をコントロールしているのが信じられない、とにかく圧倒される演奏を体験できます。

神保.
トリガーシステムはレコーディングでは使わないですね。あれをレコーディングでやってもバカみたいですから。(笑)あとで誰かがキーボードで入れてると思うでしょうからね。
櫻井.
1曲やったことあるじゃない。「DAWN BOYAGE」。(注:「NAVEL」にトリガーシステム使用という注釈付きで収められています。
神保.
ああ、一度「ダビングしてません」という注釈を入れてやったことがあったかな。(注:「FUNKY PUNCH」(Wind Loves Us)にダビングしていないという注釈つきで収められています)
美芽.
初めて「JIMSAKU100%」を見に来ると、全部一人でやってるって思わない人もいるみたいですね。
神保.
そうか。じゃ、前もって、口上をたれて、それからやる方がいいかな。(笑)あっそうだ、ビデオも今度出るんですよ。「INDEPENDENCE」ってタイトルで、四肢の独立っていうテーマなんです。トリガーシステムも一段と進化して、いろいろ、やりますんで。

早寝早起きで有名で、自宅にスタジオを持ち、練習熱心、仕事熱心な努力家なんだなという印象は事実だと思うのです。でも、それをとても楽しそうに、ごく自然にやっていることが今回お話していて伝わってきました。いつでも笑顔でものすごく楽しそうに演奏なさるんですが、リハーサルの時は厳しい「音をチェックする」表情でした。それが演奏になるとどんな人間離れしたことをやっていても、楽しくてしょうがない!!という表情なのです。そこでひとつ質問してみました。旅先で夜中にパタパタ・・・って練習したりするんでしょうか?

神保.
昔はよくやったんですけど、最近あまりやらなくなったかな。昔はパッドを持ち込んでやってましたけど。やっぱり、パッドとドラムって違うんですよね。なるべくホントのドラムを叩く時間を多くしようと思って。家にいるときはドラムがあるのでいいんですが、ホテルでまでやろうとは思わないです。やらないよりはいいんでしょうけれど、うーん、最近ちょっとそこまでは。年齢的なこともあるんでしょうけど。あんまり使い過ぎも良くないですしね。休めるときは休む、みたいな。

美芽.
早起きで有名でいらっしゃいますが、早起きして、作曲して・・・みたいなのってあるんですか?

神保.
というか、子どもの学校のへの送迎が役割になっているので、必然的に早起きをせざるを得ないっていうのがあるんですよ。上の子が今小学校6年で、下の子が小学校1年ですね。下は櫻井君のお子さんと同級生です。
櫻井.
この前ね、(神保氏が)運動会で玉入れしてましたよ。3発ぐらい入ったのかな。(笑)
神保.
うちの2人の子どもと、櫻井君のうちのお子さんが3人とも同じ学校なんですよ。普段でも顔を合わせてるのに、いい加減にしてくれという感じですね。(笑)子どもの前でも演奏したりするんですよ。学校に音楽の好きな先生がいまして。ジャズライフを毎月購読して、自分もギターを持っていて、ジョン・スコフィールドが好きな先生なんですけどね。自分も弾きたくてしょうがないっていうんで、上の子どもが2年生と3年生の時かな。合同授業って形式でその学年の生徒を集めて、ドラムっていうのはどういう楽器なのか解説したりしたんです。「みなさん。みなさんも合奏で使う大太鼓は、ペダルで踏むようになってるんですよ。これは小太鼓。ドラムでは、スネア・ドラムといいます。」なんてね(笑)。楽しかったです。子どもは反応がストレートですから。2年のときは、一人でやったんです。3年のときは、ギターの大好きな先生と、その先生の友人のベーシストとトリオでやりました。櫻井君が入ったら、今度はJIMSAKUとその先生でやるかもしれませんね。(爆笑)

今後の予定は。

神保.
これからしばらく、ドラムセミナーですね。あさってからドラムセミナーでシンガポールに行くんですよ。それから伊東さんとのJIM−TAKE−SAKUとか。あとは夏のジャズフェス。JIM−TAKE−SAKUとカシオペアのイベントとか、熱帯ジャズ楽団とカシオペアのイベントとか、あるんですよ。ドラムは出っぱなし(笑)っていうのがあるんですが。それから8月14日にソロライブを予定しています。

超・売れっ子、かつ日本を代表する天才ドラマー神保彰。その素顔は、余計な力が抜けていて、とても自然でした。何かをああしよう、こうしようとがむしゃらに突っ走るというのではなく、淡々と毎日の仕事を積み重ねていたらすごいものができていた・・・そんな印象を受けました。「これ、面白いでしょう」と面白がっているうちに、それを集大成するとああいうものすごいパフォーマンスができるのかも。とにかくやっていることはかなり勤勉なのに「練習を根を詰めてやる」「必死に曲を作る」とか、そういう気分はまったく感じられませんでした。もちろん、もう余裕も出てきたんでしょうし、人前ではそれを表に出さないのは当然かもしれません。それにしても、なんというスゴイことを、淡々とマイペースで楽しくやってるんでしょう。天才の日常ってこんなものかもしれないですね。

JIMSAKU 100%ライブ・リポートも合わせてご覧ください。


Special Thanks
Interviewed by Mime
Photography by Tomoyuki Kubo
Copyright 1997 by CyberFusion