Casiopea「Flowers」
ポニーキャニオン(PCCR-00230)`96 - Japan
向谷実、野呂一生、鳴瀬喜博、熊谷徳明
○骨太いストレート系 ●明るく爽やか系 ○骨太系と爽やか系の中間
○R&B 系           ○ブラック系    ○歌物・NAC/AOR 系
○ラテン系(□ブラジル系 □サルサ系    □カリプソ系)
○ユーロ系        ○JAZZ系     ○JAZZとFUSIONの中間系
○ブルース系     ○ロック系    ●カシオペア系
Copyright 1996 by Casiopea International


現メンバーになってから4枚目のオリジナル・アルバム。ここ何年か初夏にアルバムを出していたカシオペアだが、今回は初秋のアルバム発売である。ドラマー熊谷氏には最後のアルバムとなった。 今回の作品のなかでは、いわゆる「新生カシオペア」ふうの曲でないものに魅力を感じた。 「TRANSIENT VIEW」は、日が暮れたばかりの秋の夜空に中秋の名月を眺めながら静かな並木道をドライブしていたらちょうどこの曲がかかって、あまりに景色とのマッチングが美しくて感動して以来、大好きな曲になった。夜を思わせるキーボードの音色がいい。ナルチョの曲「SECRET MESSAGE」も素晴らしく、今のメンバーの旬の良さが出ている。ナルチョが自由に歌うベースというのはほんとうに心地よい。熊谷氏のシンバルワークもすごく綺麗だし、向谷氏のピアノも独特の陰影に富んだ世界で魅了される。 ラテンのナンバー「SEASON」では野呂氏のギターの乾いた音色が心地よかった。非常に洗練されていてメロディック、すっきりと聴ける。以上あげた3曲はカシオペアらしさとかそういったこととは切り離して、4人の個性がかみあった曲だと思う。結果としてそういった曲が光っている。他の曲も意欲作なんだろうな、と感じなくもないが、心に響いた のはこの3曲だった。 実は新生カシオペアからリアルタイムで聴きはじめたのだが、今年になってはじめて昔のカシオペアを聴きその完成度に恐れ入った。過去にあのレベルのものを作り上げてしまっていてなおかつ新しいものを生み出す苦しみというのは大変なものだろう。失礼ながら、カシオペアという名前が重荷になっているということはないのだろうか?熊谷氏が脱退し、またバンドのカラーが変わることが予想されるが、4人の個性が存分に生きるアルバムづくりを願う。(美芽)

SlowSpeedy
LightHeavy
MellowHard
LyricalCool
MelodiousOut of melody/code
ConservativeProgresseve/Tricky
EnsembleInterplay

カシオペア公式ページでのFlowers紹介