Chick Corea「Corea.Concerrto」Sony Classical(SK 61799)'99 - U.S.A.

  Chick Corea(pf),Avishai Cohen(ac-b),Jeff Ballard(ds),
  Steve Davis(trombone),Bob Sheppard(fl,ts),Steve wilson(ss) ,
  LONDON PHILHARMONIC ORCHESTRA
  conduct by Steven Mercurio 
 

  ○骨太いストレート系  ○明るく爽やか系  ○骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系        ○歌物・NAC/AOR 系 
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系) 
  ○ユーロ系            ○JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系 
  ○ブルース系          ○ロック系     ●クラシック系 

 チック・コリアとORIGINによるロンドン交響楽団と共演したクラシック作品です。ここで名曲スペインを協奏曲にアレンジし、それともう1曲自作の協奏曲を演奏してます。

 「スペイン」ですが、以前聴いた大編成でのライブ演奏がひどく、あまり期待してませんでした。今回それよりは良い出来に思いますが、それでもなんか変な感じです。
1楽章はスペインのためのイントロダクションなのですが無くても良いような・・・で、2楽章の頭から例のスペインのテーマになり、オーケストラをバックにしたORIGINの演奏でメンバー各自がソロを取ります。ここでこのスペインはORIGINの演奏を核に、オーケストラをつけてグループのための協奏曲に仕上げたものだとわかりました。しかし、正直オーケストレーションは蛇足で無意味に感じます。チックらしさは出ていますが、ミスマッチ感がぬぐえません。

 実は期待したのはスペインでは無く、もう1曲の「ピアノとオーケストラのための協奏曲1番」の方です。こちらは妙に知ったメロディが出てこないだけ、先入観も無く聞けますし、チックも自由にアレンジしているように聞こえます。
 特にチックのピアノの個性を全面に押し出している感じがします。キース・ジャレットの演奏するモーツァルトがいつものキースらしくないのとは対称的に、この協奏曲はチックらしさを満開させています。それはチックの自作自演ですので当然ですけど。
 またオーケストラもうまくピアノになじみ、チックのファンタジックな面がうまく表現されてます。やはり全体的にバルトークの影響がモロ出ている感じがします。個人的には2楽章はアダージョにして欲しかったなぁ・・・。(こう考えるのは例のブームの影響か?(笑))

 ちょっとJAZZ/FUSIONだけを聴くファンには厳しい作品かもしれません。クラシックも好きなファン向けだと思います。ただ、お勧めできるのは後半だけですねぇ。(しかも現代音楽に属するでしょうし。)

# チックらしさを消さず、クラシックでチックを聴く・・・そんなコンセプト?(TKO)
 

   
Slow             Speedy
Light             Heavy
Mellow       Hard
Lyrical           Cool
Melodious           Out of melody/code
Conservative         Progresseve/Tricky
Ensemble       Interplay