Miroslav Vitous「Music Of Weather Report」 ECM Records(ECM 2364) 2016 - Germany  

 

Miroslav Vitous(b,key),Robert Bonisolo(ss,ts),Gary Campbell(ss,ts),

Gerald Cleaver(ds),Aydin Esen(key),Nasheet Waits(ds)

 
●骨太いストレート系 ○明るく爽やか系 ○骨太系と爽やか系の中間  
R&B                 ○ブラック系       ○歌物・NA C/AOR         
○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)            
○ユーロ系           JAZZ          JAZZFUSIONの中間系    
○ブルース系         ○ロック系       ○ ECM

 

Weather Reportの初代ベーシストのミロスラフ・ヴィトウスが、WR在籍時、脱退後を含めてカバーをする。

初め見たときは違和感を覚えてしまった・・・・在籍時の再演奏ならばともかく、脱退後のWRカバーにはどういう意味があるのであろうか?

それは聞くうちに気付くのだが、これはもしもヴィトウスがWRを脱退しないままであったなら?という仮想である。

もしもの世界で、WRにアルフォンソもジャコもベイリーも去来しない、初期WRのままの音楽性で続いたら、こうなっていたのかもしれない。

 

Birdlandを模した"Birdland Varietion"を聴くとそれが最も顕著である。

あのジャコ在籍時の演奏とはまるで違い、それも古いJazz Rockに引き戻されたような感がある。

この演奏にポピュラー性は無いし、かなりアバンギャルドと言える。

シンセイサイザーではなく、エレクトリックピアノ中心なのが古めかしくも聞こえる。

リズムもシャッフルではなく、4ビート主体のJazzを基準としている。

ベースもウッドベースでJazzしているので、ノリを意図的に排除した感もある。

もし歴史的にオリジナルがこの演奏だとしたら、Birdlandは名曲としては残らなかったかもしれない。

でも、Jazz Rockとしての演奏であれば、これもあったのだろなというのは納得できる。

 

それと、このグループは、前衛的要素が大きい。

ヴィトウス在籍時のレパートリー (Seventh Arrow,Morning Lake)も解体される。

どれもWR時の演奏よりも、更にフリーに演奏され、アバンギャルドになっている。

元々ヴィトウス在籍時WRもかなりアバンギャルドかとは思うが、それを超えていてFree Jazzに分類されてもおかしくない。

 

ヴィトウスのWR脱退の無念は想像に難くないのだが、果たしてこの世界はあったのか?を想像するのは面白い。

しかし、実際この作品はヘヴィーであり、タイトルにWeather Reportとあるからとおいそれと手を出すのはちょっと危ういかも?

 

# かなりフリーよりな、Weather Reportのカバーですね。(TKO)

 

 

 

Slow

 

 

 

 

 

Speedy

Light

 

 

 

 

Heavy

Mellow

 

 

Hard

Lyrical

 

 

 

 

Cool

Melodious

 

 

 

 

Out of melody/code

Conservative

 

 

 

 

Progresseve/Tricky

Ensemble

 

 

 

 

Interplay