Lee Ritenour 「Esprit De Four」 Heads Up (HUI33738) 2012 - U.S.A.  


Bob James(kb), Chuck Loeb(guitar), Nathan East(bass, vocals), Harvey Mason(drums)
Guest : Seiko Matsuda (vocals)
  ○骨太いストレート系  ●明るく爽やか系  ○骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系         ○歌物・NAC/AOR 系       
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ○ユーロ系            ○JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系   
  ○ブルース系          ○ロック系        ○その他

ギタリストがラリー・カールトンからチャック・ローブに交代した前作「Let's Touch The Sky」から2年振りのフォープレイのニュー・アルバム。
チャック・ローブがよりバンドに馴染んできた感があり、はっきり言ってカールトンよりこのバンドによくフィットしているように思える。
ブルース・ギタリストとしての側面が強いラリー・カールトンよりも、プロデューサーとしても活躍するチャック・ローブの方が、作り込まれた感が強いフォープレイのサウンドにはマッチするのかなとも思う。

1曲目の「December Dream」からチャック・ローブ作曲のナンバーだが、初めて聴いたときはてっきりボブ・ジェームスが書いた曲だと思ったようなちょっとクラシカル・タッチの曲で、チャックのアコースティック・ギターがアクセントとして効いている。
同じくチャック作曲の「Sonnymoon」はリズムを前面に押し出したキメキメの曲でアルバムの中のアクセントになっているし、「Logic Of Love」はスムースジャズ界でならしたチャックならではの、美しいメロディーの曲だ。

一方ボブ・ジェームスは東洋風のフレーズを使った「SUGOI」や松田聖子に歌わせている「Put Your Hand Together」(インスト、歌もの両ヴァージョン収録)を手掛けちょっと冒険をしている印象を受ける。

フォープレイお約束とも入れるネイザン・イーストが歌うメローなR&Bナンバーもしっかりと収録されている。

また松田聖子の歌は日本盤だけのボーナストラックかと思っていたが、アメリカ盤にも収録されている。
ボブ・ジェームスの震災復興への思い入れが感じられるが、音楽的には正直なところあくまでもボーナストラックのような存在である。

ファースト・アルバムのリリースから20年を越えてちょっとマンネリ感の漂っていたフォープレイだが、チャック・ローブの加入をきっかけとして全体として躍動感が感じられるようなアルバムになっている。 (橋 雅人)

   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progressive/Tricky
Ensemble                     Interplay