Eric Clapton 「Clapton」 Reprise Records (9362496359-2) 2010 - U.S.A.  


Eric Clapton (Guitar, Mandolin, Vocals), J.J. Cale (Guitar, Vocals), Doyle Bramhall II (Guitar, Perc,, Vocals, Vocal), Derek Trucks (Guitar, Slide Guitar), Sheryl Crow (Vocals), Allen Toussaint (Piano), Wynton Marsalis (Trumpet), Willie Weeks (Bass), Chris Severan (Bass), Abraham Laboriel Jr (Drums), Jim Keltner (Drums), Herman Labeaux (Drums), Jeremy Stacey (Drums), Paul Carrack (Hammond), Walt Richmond (kb), Steve Riley (Accordion), Sereca Henderson (Organ), James Pyser (Organ), Printz Board (Trumpet), Bruce Brackman (Clarinet), David Guy (Trumpet), Elizabeth Lea (Trombone), Clarence Slaughter (T.Sax), Neal Sugarman (T.Sax), Dr. Michael White (Clarinet), Leon Michels (T.Sax), Tim Izo Orindgreff (Sax), Dan Ostreicher (B.Sax), Matt Pyreem (Tuba), James Poyser (Organ), Kim Wilson (Harmonica), The London Session Orchestra Strings etc.
  ○骨太いストレート系  ○明るく爽やか系  ○骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系         ●歌物・NAC/AOR 系       
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ○ユーロ系            ○JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系   
  ●ブルース系          ○ロック系        ○ワールド系

クラプトンの5年ぶりのソロアルバムである。
ジャズ・フュージョン的にはスタンダード・ナンバーの「Autumn Leaves (枯葉)」を収録、ウィントン・マルサリスのゲスト参加が注目される。

アルバムの最後に収録されている「Autumn Leaves (枯葉)」はピアノ、アコベ、ドラムスのシンプルなリズム・セクションにストリング・オーケストラがかぶさり、ジャズのスタンダードというよりは元歌のシャンソンのような雰囲気である。
クラプトンはアコースティックで最初にソロをとり、エンディングでエレクトリックでソロを取るというちょっと珍しい構成になっている。名曲「枯葉」、両方で弾いてみたかったのだろうか。

マルサリス参加の2曲はどちらもニューオリンズ調で、アラン・トゥーサンも共演している。マルサリスはバックでそれらしいフレーズを終始吹いているようだが、いわゆるソロはない。クラプトンの声はこの手のサウンドにはちょっと細いのかなと感じるし、エレクトリックでの短いソロはあまり曲想にフィットしていないように思える。

ちなみに枯葉の1曲前に収録されているクラプトン、ブラムホールの共作「Run Back To Your Side」はほとんど「Crossroad」の替え歌みたいである。

アルバムを通してはエレキサウンドも随所に顔を見せるもののアコースティックなサウンドが支配していてレイド・バックした雰囲気である。
ちょっと明るく突き抜けてしまった感があった前作の「Back Home」よりは本作のほうが憂いも感じられて渋くて個人的には好感が持てるアルバムである。 (橋 雅人)

   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progressive/Tricky
Ensemble                     Interplay