Michael Patches Stewart 「Blow」Victor Entertainment(VICJ-61145) 2003 - Japan   
Michael Patches Stewart(tp,fh),Marcus Miller(produce, bass, kb, g,others), Roger Byam(t.sax), Kenny Garrett(a.sax), Steve Baxter(tb), Carl Cyrius(v), Poogie Bell(drums), LeDon Beshop(v), MC Lyle(v), Dean Brown(g), Diane Gordon(v), Will Downing(v) etc.

  ○骨太いストレート系  ○明るく爽やか系  ●骨太系と爽やか系の中間 
  ●R&B                 ●ブラック系         ○歌物・NAC/AOR 系       
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ○ユーロ系            ○JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系   
  ○ブルース系          ○ロック系        ●その他

マーカス・ミラー・バンドでトランペットを吹いているマイケル・パッチェス・スチュワードの3枚目のリーダーアルバムです。前作98年リリースの「Penetration」ではジム・ベアードをプロデューサーに迎えコアなフュージョン路線だったが、この作品ではバンドをともにするマーカス・ミラーがプロデュースを担当、大半の曲を提供し、演奏も全曲に参加しているだけでなく、ギターやサックスまで披露して全面的にバックアップしている。

マーカス・ミラーがプロデュースしたトランペッターの作品というと「TUTU」などの後期のマイルス・デイビスの作品を連想するが、本アルバムはそれらの作品とも、マーカスのリーダー・アルバムとも違って、R&B色が強くラップや打ち込み系のリズムが取り入れられてよりポップな味付けに仕上がっている。
3曲目のファンキーなナンバー「I Know What You Like」で使用されているジョージ・ベンソンの「Give Me The Night」からのギターのサンプリングは気が効いているし、スティービー・ワンダーのカバー曲「Overjoyed」のアレンジも斬新だ。

いつもマイルスを意識したようなミュート系の音色が多いパッチェスだが、このアルバムではオープンで力強くまさにアルバムタイトル通りブローしている。

サウンドの主役はあくまでもパッチェスなのだが、全体の構成を組立てているマーカスの才能に脱帽してしまうようなアルバムだ。(橋 雅人)

   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progressive/Tricky
Ensemble                     Interplay