Michael Brecker「Nearness of You : The Ballad Book」Verve/ビクターエンターテイメント (UCCV-1018) 2001 - Japan
Michael Brecker(sax), Pat Metheny(guitar,produce), Herbie Hancock(piano), Charlie Haden(bass), Jack DeJohnette(drums), James Taylor(vocal)

  ○骨太いストレート系  ○明るく爽やか系  ○骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系         ○歌物・NAC/AOR 系       
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ○ユーロ系            ●JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系   
  ○ブルース系          ○ロック系        ○その他


昨年のモントルーでのパット・メセニーとの共演や、秋のケニー・バロンとの来日でのステージを聞いて、スローテンポの曲でのマイケルの演奏が、従来にも増して表現力が豊かになったように感じ、記憶に鮮明に残っていた。

そんな中で登場したマイケルのニュー・アルバムはタイトル通りのバラード集だった。従来のマイケルのイメージを持って聞いてしまうとハードな演奏は一切と言っていいほどなく、物足りないと感じる人もいるかもしれないが、ただの聞きやすいだけのバラードとは一線を画した聞き応えのある作品だ。

従来の速いパッセージでは聞きとることができなかったような、マイケルの息づかいのニュアンスまでが、作品の随所ではっきりと伝わってくるのがすばらしい。

パット・メセニーも、このアルバムでも共演しているチャーリー・ヘイドンとの「Beyond The Missouri Sky」で聞かせてくれたような叙情的な面を見せてくれている。アルバムの後半では、PMGのゲフィンへの最後の吹込みとなった「Quartet」からの曲を2曲聞くことができる。「Quartet」を聞いたときは地味な印象で、覚えていなかったのだが、改めて聞きなおしてみると2曲ともいい曲だ。

いつも目立ちたがりやのハービー・ハンコックも思いのほか抑えて演奏している。パットのギターと和声楽器が二つということも、あるのだろうが、音数もかなり控えめだ。

またマイケルのリーダーアルバムとしては、初めての歌物が入っていて、ジェームス・テイラーが、ヴォーカルで2曲に参加していて、暖かいいい味を出している。ヴォーカルとのマイケルの絡みは相変わらず最高だ。

静かな環境でじっくりと聞きたいアルバムです。 (橋 雅人)

   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progresseve/Tricky
Ensemble                     Interplay

輸入盤
日本盤(ボーナストラック1曲)